トラベルウォークジャパンアグリカルチャー運動
2.日本の田舎を「歩く」外国人旅行客
近年、ともすれば日本人よりも日本に詳しい外国人が増えてきています。
日本の街道や古道を「歩いて」旅をする外国人旅行客が増えており、彼らは日本人の視点では見つけられないような細かい日本の魅力を歩くことで見つけ、SNSなどで日本風景の動画や写真をシェアします。「日本を歩く=トラベルウォークジャパン」は新しい旅行スタイルとして拡散されています。さらに外国人主導で、「日本を歩くツアー」を企画運営している団体も生まれております。外国人旅行客が歩きたいと思う人気の日本の道は、代表的なものではスピリチュアルな「熊野古道」や、伝統的な日本の田舎を感じられる「木曽路」などが挙げられます。
ただ、外国人旅行者に話を聞いてみると、日本人にとっては特に特別な風景ではなく、丘陵地の段々畑や日本の民家、神社などが見えるごく普通の田舎の風景が、海外の人にはとても素敵な風景で、特別な体験に映るといいます。つまり日本の田舎の農地をうまくアピールすれば、トラベルウォークジャパンの訪問先として売り出すことができるということです。
2.歩きやすい道は道路標識や案内の多言語化など
先に挙げられた2つの道に共通しているのが、早くからインバウンド需要に対応し、標識や案内は4ヶ国語に対応しているなどで、歩きやすい道と海外のメディアでも紹介されていることです。
また、他にも人気が高まりつつある日本の道として、四国八十八箇所を巡礼する「四国遍路道」や、東日本大震災の復興プロジェクトの一環で、東北の太平洋岸の遊歩道などをつないで整備されている「みちのく潮風トレイル」などがあります。
前者を見ると、「遍路道」の世界遺産への認定を目指し、四国行政が外国人遍路を意識した歩きやすい道路整備に力を入れているためであることがわかります。また後者についても津波で破壊されたあとの復興目的の整備であるため、日本の山や里、海を臨む美しい景観を楽しめるトレイル(長距離自然歩道)として、外国人旅行客を強く意識しています。(「トレイル」というのはアメリカの文化です)
3.アグリビジネスユートピアにおけるトラベルウォークジャパン
アグリビジネスユートピア構想によって、農業による地方創生が進むと、日本中の農地にトラベルウォークジャパンを目的とした外国人旅行客を呼び込むことが可能になります。
具体的には、トラベルウォークジャパンで訪れる外国人旅行客に対して、各地の主要農作物をメインとした収穫などの農業体験、自分で収穫したみずみずしい農産物をそのまま召し上がってもらう飲食体験など、ただの一次産業である農地を、質が高く他の地域にはなかなか真似できない観光スポットとしても生まれ変わらせることができます。
このように、トラベルウォークジャパンアグリカルチャー運動を推進することで、外国人観光客にまったく新しい日本体験を提供できるだけでなく、老人だらけで少子高齢化が進む地方にも、宿泊施設や他のサービス業を増やすことで消費や雇用機会を創出し、地方経済をさらなる好循環に導いていきます。
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